職人であること
ステンドグラスの技術は
それに携わる者として高い技術を身に付けているのは当然の事です。なのでとりたててその技術は自負する様なものではないと考えています。真っ直ぐな線は定規よりも真っ直ぐに、円は円よりも丸く、絶妙に折れ揺らいだ線はそれがデザインの全てを語っていると信じて。少し言い過ぎかも知れませんが職人としてはそれが当然の姿勢だと思い制作しています。
欧米から渡来したステンドグラスですが
「工芸」と云う観点から見るとき、私たち日本で生まれ育った者としては、やはり日本の伝統工芸を少しは意識し、時には比較することが必要だと思っています。
種々ある日本の工芸に目を転じると私たちが通常用いているステンドグラスと云う技法が日本のそれらに比べ、精細さにおいていかに精巧な技を必要としないかを感じることがあります。
大げさな言い方をすれば、
日本の伝統工芸という文化的土壌のある地に育った者として、またその血を受け継いでいるひとりとして、少しでもそれに近づける様、「職人のプライド」を持って制作することを意識しています。